アクセルを踏むと、驚くほどスムーズに、それでいて確かな重量感を伴って加速していきます。

最大トルク600Nmというスペックの通り、発進から力強く前へと押し出される感覚があります。
スポーティというよりは、「どこまでも行けそう」という安心感を与えてくれる走りです。

7速AT（7G-TRONIC PLUS）の変速は非常に滑らかで、街乗りでは変速ショックを感じることはほとんどありません。
ただし、ステアリングはやや重め。最初は戸惑うかもしれませんが、すぐに「これがGクラスならではの“味”なんだ」と感じられるはずです。

G350d ヘリテージエディションは、スペックや数値だけでは語りきれない、“感覚で味わうクルマ”です。

鋭さよりも、どっしりとした安定感。

燃費性能よりも、安心して遠くまで走れる信頼感。

スマートさよりも、骨太な存在感。

「使いやすさ」「取り回しの良さ」「効率性」といった現代車に求められる要素からは、少し外れているかもしれません。
ですが、だからこそ、このクルマには唯一無二の魅力と価値があるのです。

限定モデルならではの特別感、クラシックと現代が交錯するデザイン、ディーゼルエンジンの力強さ、そしてGクラス伝統の圧倒的な走破性。
これらすべてが融合することで、「Gクラス」という名のアイコンを体現した一台となっています。